【ADD CBFの使い方】KarDiaN SEROTONIN Origin S.T レビュー BLEND, C-LPF, C-VOLの効果

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今回は、KarDiaNのSEROTONIN Origin S.T ADD CBFをサウンド付きでレビューします。

高域が強めの特性や、ゲインの利き具合などについてはYouTubeで多くの情報が公開されています。

なのでこの記事では、ADD CBFのそれぞれのつまみの役割や、それによる音の変化に特化して紹介します。

ADD CBF(Clean Blend Filter)とは?
エフェクト音にクリーンな原音をブレンドする機能で、エフェクトをかけた時の音の透明感や力強さを保つことができます。
通常のエフェクターだとエフェクト音のみが出力されるため、原音の透明感や力強さが失われがち。
そこで音の輪郭を残したり際立たせたりしたいときにこのCBFが役に立つんです!

サウンドつきでレビューしますが、スマホのスピーカーからではなく、ぜひイヤホンで実際のサウンドを体感してみてください。

サウンドレビュー

このペダルの場合、歪ませすぎるよりもクランチくらいの音が僕は好きです。

今回はクランチの設定でつまみは固定し、CBFの有無によってどれだけ音に変化があるのかを確かめていきましょう!

※ギターはテレキャスターを使用

コードストローク

CBFなし

CBFあり

パワーコード

CBFなし

CBFあり

CBFなしは、突き刺すようなジャキジャキと鋭いサウンドが特徴的で、前に出てくるギターフレーズにぴったりの音。
CBFありの場合、クリーン成分(エフェクトをOFFにしたときの音)がブレンドされて、細かく粒状だった音に、太くくっきりした輪郭が浮かび上がってきます。

空間系と合わせて

僕が一番気に入っているのは、このように空間系(ディレイとリバーブ)をかけた時の音!

優しく弾いた時にはクリーン成分で包むような音になり、少しずつ力を加えていくとSEROTONINの鋭い粒が徐々に押し寄せてくる絶妙なバランス…!

SEROTONIN特有の鋭さ+CBFの芯のある輪郭+空間系の奥行き感=耳が幸せ

「セロトニン」は脳内物質のことで別名「幸せホルモン」と言われますが、KarDiaNのSEROTONINはまさにギタリストだけが味わえる幸せホルモンサウンドです!

ADD CBFのつまみ

ここからは、「BLEND」「C-LPF」「C-VOL」それぞれのつまみの働きを解説します。

BLEND

エフェクト音とクリーン音をブレンドする機能。

下げるクリーン音が多くなり、エフェクト音が少なくなる。0にするとクリーン音だけが出る。
上げるクリーン音が少なくなり、エフェクト音が多くなる。
マックスだとエフェクト音だけが出る(=CBFなし版と同等)

C-LPF

クリーン音の中には「低音域」と「高音域」があります。
低音域は音の芯を形成する重要な部分。

C-LPFは、その音の芯の強さを調節する機能。
(芯が強い=音が太く重厚)

具体的な作用としては、クリーン音の高音域をカットし、低音域を強調するフィルターです。

下げるフィルター効果が弱まり、全体の音がクリアになる。
上げる高音域がカットされ、低音域が強調される→芯の強い重厚な音に

C-VOL

クリーン音のボリュームを調整する機能。

下げるクリーン音のボリュームが下がる
上げるクリーン音のボリュームが上がる

BLENDとC-VOLの違いと使い分け

ここでこんな疑問をもつ人もいるかもしれません。

・BLENDを使ってエフェクト音とクリーン音を調整できるなら、C-VOLはなくてもいいのでは?
・クリーン音をあげたければBLENDを下げてクリーン成分を多くすればいいのでは?

BLENDとC-VOLのちがい

BLENDは、エフェクト音とクリーン音の割合を調整する機能です。

一方で、C-VOLはクリーン音のボリューム自体を調整する機能です。
これにより、クリーン音の絶対的な音量をコントロールできます。

音作りをするときには…

  • BLENDを使ってエフェクト音とクリーン音の割合を調整し、音の質感を決める。
  • C-VOLを使ってクリーン音の音量を微調整し、全体のミックスバランスを最適化する。

つまり、
エフェクトとクリーンの割合を調整するBLEND、
クリーン音の音量そのものを調整するC-VOL、
両方を使うことでより細かい音作りが可能になります。

総評:くっきりとモダンな音

SEROTONINのサウンドは鋭く透き通ったトレブリーさが大きな特徴です。
特にクランチの音が絶妙に気持ちいい!
他のオーバードライブペダルで作るクランチと比べて、明瞭感があり現代的な「使える」音です。

CBFがついていないものはジャキジャキした音をメインにする人には強い味方になりそうです。
ただ、もう少し幅広い音作りがしたい人にとってはADD CBFのほうがさらに楽しめると思います。

SEROTONIN Origin S.Tの気になるところ

まるで暴れ馬のようで乗りこなすのに初めは一工夫いるこのペダル。
でもそんなSEROTONINにはたくさんの可能性が秘められていて、弾いていると気づいたら数時間経っていることも。

ただ唯一気になることとして…

ハイが強すぎる

これはSEROTONINの大きな特徴なので決してデメリットではありません。
ただ、アンプのセッティングによっては耳に痛すぎるジャキジャキ音になってしまうことも。

クリーンがカラッと軽めの音であっても、ジャキジャキしすぎない仕様であればさらに楽しいペダルになりそう、というのが個人的に気になる点です。

ここに関しては僕の音作りが甘いだけなのかもしれないので決して偉そうには言いませんが…
開発者の北田さんぜひお願いします…!

おわりに

SEROTONIN ORIGIN S.T. ADD CBFの魅力は伝わったでしょうか?

SEROTONINは今、僕の機材の「心臓部」になっています。
実際、KarDiaNというブランド名はラテン語のkardia (心臓)からきているそう。

ぜひSEROTONINを触って、いじって、生の空気にのった音を体感してみてください!
きっと心揺さぶられるはずです!

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